歌舞伎座(東京都)
新歌舞伎座外壁の漆喰のような艶を表現した水性セラミック塗料
プロジェクトの概要
世界無形文化遺産として登録されている歌舞伎の殿堂である銀座の歌舞伎座。老朽化や耐震性能などの問題から建て替えが行われた際、当時の四代目建物の踏襲が重視されました。多くのファンの心に残る四代目の壁の色をいかに再現するかという課題に対し、コンクリートに自然鉱物であるセラミックを原料とする塗料『MSA-1000』 を塗布して、漆喰のような柔らかい艶を表現するという工法が採用されました。
お客様の課題
「四代目の歌舞伎座はお客様にとても愛された劇場だったので五代目はそれを踏襲したものにして欲しい」という施主様の要望を背景に、日本の伝統的建築美である漆喰のような表情と多くの人々の心の中にイメージとして残る四代目の壁の深みのある白色を再現するというのが重要な課題の一つでした。
ご提供した解決策
セラミック塗料と漆喰塗料はどちらも自然鉱物を原点としている事から似た質感や機能を有しています。また上塗り用セラミック塗料である『MSA-1000』シリーズの着色には無機顔料を用いているため、光沢のない落ち着いた美観性を長期間に渡り維持することができます。これらの特性を活かして、建築家がイメージする「漆喰のような柔らかい艶と深みのある色」を表現しました。さらに、高い「耐侯性」も兼ね備えておりますので、外壁材の化粧塗料として最適である点や、有機溶剤を使用しないため施工中に通行人への臭いや火災の心配が無い点などが高く評価され、この文化的にも重要な意味を持つ建て替えの塗料として採用されました。四代目の建物のイメージに最も近い「白」を再現するために、いくつもの調色のバリエーションを試したうえで最終的な色味が決定しました。
使用した製品と特徴
製品名 | MSA-1000シリーズ(水性コンクリート用着色セラミック塗料) |
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主な特徴 | 耐候性カラーバリエーション耐色性水性不燃性補修性上塗り性高硬度呼吸性膜 |
STEP. 3 あなたの要望を教えてください。